2009/06/29
手の震えと書痙とあがり症、過緊張の症状を克服して

私は現在、とある病院の外科医をしています。
この神経症闘症記録(手の震え・書痙・あがり症・自律神経失調症など)をのせるにあたって、最初に言っておきたいことは、私はかつて苦しんだ症状から解放されているということです。
手が震えたらどうしよう、何とか抑えよう、人にばれたら恥ずかしい、震えたらおしまいだ、という病的な思い(予期不安)はなくなりました。
だから、幸せなことに外科医を続けることが出来ています。
もし手の震えで苦しみ続けていたなら、怖い話、いつか手術の大失敗していたかもしれません。
取り返しがつかないことをしでかしていたかもしれない。
腕一つで人の命を助られるこの外科医という職業につけたのにも関わらず、この悩みのせいで、救えるはずの命を危険にさらすなんてことになったら、私はもう生きてはいけないと思い込んでいたでしょう。
その前に、手の震えの症状により医師をやめていた可能性が高い。
今現在私がこうやってブログをアップしていることはなかったのは間違いありません。
医師でありながら向精神薬に依存して、その副作用や離脱症状に心身共に犯されていたかもしれません。
◆絶望の未来予想図
そうしたら私は今頃何をやっていたのでしょうか。
考えることさえ恐ろしいことです。
手の震えという弱点、そのせいで大失敗したという心の傷によって、ますます緊張症・あがり症が大きくなり、一生笑うことができなくなっていたかもしれない。
未来がない状態のまま、いつも絶望を感じながら、何のために医師になったのか、なぜ生きているのか意味を見出せないまま苦しんでいたことでしょう。
ずっと目指し、それなりに努力し達成できた医師という職業を、この手の震えやあがり症で続けられなくなることは、最悪の精神的ダメージを受けていたのは間違いありません。
ほんとにあの頃は崖っぷち人生だったし、よくそこから抜け出すことができたものだと我ながら感嘆します。
人生はどう転ぶかわかりません。
いい方向にも悪い方向にも。
どう転んでも最後はいい方向にいかせる決意をこの経験を通して持つことができたことは、陳腐な言い方ですが「悩んで良かった」と言えるかもしれません。
しかし、悩んでよかったなんて言えるのは、悩みが解決できたからです。
悩んでいていいことなんて、悩んでいる時期にはありえません。
◆手の震え・書痙を克服した人はたくさんいます
苦しみや悩みを糧にできたのも、神経症を克服できたからこそです。
手の震えは、緊張しやすい人なら誰だって起こりうる悩みであると同時に、誰でも抜け出せる悩みです。
そこだけははっきり言いたいのです。
手の震えの悩みを持つ人は本当にかなりの数います。サイトやブログを持ってからの反応で断言します。
手の震え・書痙の悩みは思っている以上に多く、緊張症・あがり症は仕事をする上で死活問題となって皆苦しめられています。
一人で孤独で悩んでいる人は、仲間がたくさんいると思って下さい。
そしてそれを克服できた人がかなりの数いることも忘れないでください。
◆悩んでいるのはあなただけではない
もっと悩みを広げて不眠症や自律神経失調症を含めると、今の社会で何らかの精神的な弱点を持っていない人はいないんじゃないかと感じるこのごろです。
みな病んでいます。
医師だってみんなそれぞれ苦労しています。
職業上弱点をさらすわけにはいきませんが。
私は悩みの真っ最中は孤独でした。
もしこの記録を読んで「自分と同じだ」と思ったら嬉しく思います。
悩んでいる種類が同じだから喜ぶのではなくて、同じ症状の人が神経症から脱出できたという事実を喜んで下さい。
この暗闇の迷宮から一人でも多くの方が抜け出せる手助けになれば、私の経験も無駄ではありません。
◆希望を失っている方へのメッセージ
力にしてください。
希望に変えて下さい。
孤独の闘いから抜け出して、安らぎを得られる助けとしてください。
あなたならできます。
あれほど辛くきつい症状を克服できた私がその証明です。
しかし、待っているだけでは、この症状は決して解決していることなんてありえません。
治るには治るだけのことをやっていかなくてはいけないし、やっていきましょう。
BLACKJACK